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雑談用ブログです。 レポート等は shogi.pw (ゆるく将棋三段を目指す) で継続します。

第45期 岡田美術館杯 女流名人戦 五番勝負 第2局 前夜祭・大盤解説会に行ってきた

2019年1月26日 朝、出雲に着いた。
前日の夜に新宿から夜行バスに乗り13時間。初めて深夜バスに乗ったが車内で寝られたこともあり朝から調子が良い。しかし、出雲の朝は寒かった。気温3度、時折、霰まじりの吹雪となるなか、出雲大社を散策する。午前中は人が少なく静かにゆっくりと周ることができる。女性の参拝客が多いのは縁結びスポットとされているだろうか。あるいは最近の神社仏閣は女性客が多いのか。隣接の島根県立古代出雲歴史博物館にも立ち寄り、出雲の歴史を学習する。出雲そばを食べ、出雲市駅前の風呂に入り、喫茶店でコーヒーを飲んでホテルにチェックインする。


 


[完全アウェイの前夜祭へ]

駅前のホテルから前夜祭会場のニューウェルシティ出雲までは1kmほどなので徒歩で向かう。が、寒い!風が強く、雪も降ってきた。暗い!半泣きになりながら会場に到着する。



定員150名の前夜祭は満席。里見女流名人のお膝元とあって応援するファンも多いのだろう。格式ばった感じではなく和やかな会で、とても温かみを感じる。出雲市長も里見女流名人を熱烈応援しており、町を挙げてのバックアップ。里見さんはとても心強いだろう。里見さんの表情は、心なしか普段よりもリラックスしているように見える。

前夜祭の様子は公式ブログも参照ください。
http://kifulog.shogi.or.jp/joryumeijin/

出雲市の乾杯条例により日本酒で乾杯する。



島根県の地酒も並ぶ。左から以下。どれも旨い。
 ヤマサン正宗 酒持田本店 http://www.sakemochida.jp/
 じゅうじあさひ 旭日酒造 http://www.jujiasahi.co.jp/
 天穏 http://www.tenon.jp/
 出雲富士 http://www.izumofuji.com/

 
料理も多く並ぶ。昼に蕎麦を食べたけど夜も食べる。

井上慶太理事がインフルエンザで欠席のため、佐藤康光会長の挨拶文を畠山七段が代読する。インフルエンザが流行っている。気を付けていても感染する時は感染する。

隙を見て伊藤女流二段と少し話をする。やはり、アウェイの空気感をひしひしと感じているよう。前夜祭自体が里見後援会みたいなものだから致し方ない。たまたま隣の席になった男性と一緒に伊藤女流と共に話をしにいっており、彼は直前に出雲に越してきたばかりと聞いていたので「彼は出雲に住んでますが伊藤ファンです」と勝手に紹介する。「引っ越してきたばかりで(苦笑)」少なくても援軍が近くにいるということが、少しでもプラスに働いてくれれば良いし、リラックスして過ごして欲しい。

将棋の応援というのは難しい。今回のように顔を知っててもらっていて、直接、激励できるということは本当に少ない機会である。前夜祭だって関係者のみということもある。タイトル戦以外の対局では、その多くは棋譜中継されず注目度ははかり知ることができない。ファンも直接応援する術はない。そもそも棋士にとってファンの応援は、どのような位置づけになるのだろうか?盤に向かうと完全に孤独な戦いとなる。スポーツと違って声援は聞こえない。淡々と対局に勝てば良いだけなのかもしれないが、そのうち何のために戦っているのか自問することになるのではないだろうか。人が強くなるには、そして、自分の持っている力以上の力を出すには他人の介在が欠かせないと思う。自分自身を最初から最後まで100%信じきれるという人であれば、他人の力は必要ないかもしれないが、その領域は鬼か神。だから人は人を応援する。棋士が、どのぐらい応援を欲しているのかは分からないところではあるが。

対局者は意気込みを語った後に退場し、畠山鎮七段、和田あき女流初段、小高佐季子女流2級が戦型予想をする。里見女流名人は振り飛車でほぼ確定だが、伊藤女流は何を指すのか分からない。畠山七段は「伊藤さんはこの半年でかなり力をつけている」と評価している。小高女流は制服姿、まだ高校生だ。「伊藤さんとは9才ぐらい年が離れていて、優しい将棋のお姉さんという感じです」伊藤女流二段も中堅の立場だろうか。


そんなこんなで前夜祭は終了。帰りはホテルのバスで出雲市駅まで帰る。

資料類はこちら (shogi-archives.com)


[大盤解説会 会場に向かう]
会場は出雲市駅から徒歩圏内ではないので、何かの交通手段で移動しなければならない。せっかくなので一畑電車に乗ってみる。

電車の事は全く詳しくないのだけれど、藤井七段もこのブログを読んでいるかもしれないので写真を載せておきますw 
詳しい説明は、車両図鑑で。

途中で乗り換えるので2つの種類の車両に乗る。
1.7000系JR四国の7000系を改造したとのことです。

2.5000系元京王電鉄5000系の車両とのことです。京王なら乗ったことあるぞ。

車内の雰囲気は昭和の風情

浜山公園北口という無人駅で降り、15分ぐらい歩いて会場に向かいます。
ちなみに駅前には何もありません。畑や民家が点在しています。


[大盤解説会]
昨日とはうって変わっての晴天。肌寒さはあるが気持ちの良い朝を迎えた。
対局の場は、出雲文化伝承館 松籟亭、大盤解説会は 縁結び交流館 で行われる。
 

この建物で対局が行われている。念を送る。
すぐ横には蕎麦屋 羽根屋伝承館店もあり、誰でも利用できる。
もちろん私も蕎麦を食べる。
 

大盤解説会 会場の開場は13時の予定だが、時間前には50名以上の待ちが発生し予定よりも少し早く開場する。


対局の進行が速いこともあり、大盤解説会が10分繰り上げて13時20分から開始となる。

棋譜は公式サイトより参照ください。
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/45/joryumeijin201901270101.html


満員で立ち見まで


昼食休憩前までに41手まで進んでおり、互いの玉が囲われないままの際どい折衝となっている。戦型は先手中飛車、後手三間飛車から始まっているが、現局面だけみると居飛車対四間飛車になっている。

既に twitter 解説の池永天志四段は先手有利と言及している。
「後手はこの局面では昼食の味がしませんね」(畠山七段)

大盤解説は畠山七段と和田女流のみで行われ、2回の次の一手クイズの着手待ちの間だけ休憩し、それ以外の休憩無く、ほぼノンストップで進行した。若い和田さんはともかく、畠山先生の体は大丈夫だろうか?

会場は満員。さすが、里見女流名人のふるさと。99%が里見女流名人の応援だろう。ここでも完全アウェイだ。かといって、露骨に里見持ちで解説しないあたりが畠山先生のバランス感の良さだろう。勝つというのは細いロープの上を歩いて渡るのような難しさがあり、一手でも緩めば持っていかれるという厳しさを知っているからこそ、安直に優勢、勝勢という言葉は使わない。

途中、報知新聞からのリクエストで大盤解説会場で観客をバックに食レポシーンを撮影する。

この後、休憩の際に全て食べたとのこと。大きなケーキでしたよ。

次の一手は2回開催され、いずれも和田女流が示した候補手への投票が多く(和田80、畠山20、その他50のような票数)、畠山七段が少し落ち込む。
「和田さん人気だね」
「また来年も呼んでください!」

先手優勢で進んでいた局面において、意外そうな反応をしたのが1回、後手チャンスかもと言ったのが1回。

83手目▲5三金に対して、後手が△6二銀右と指した局面で、△6二銀打を予想していた。
「ここで節約するとは伊藤さんも強気ですね」(畠山七段)
ここで受けきって勝負できそうという形勢判断だったようだ。確かに先手からの攻めが渋滞している。


そして、後手△7四歩に対して、ここで何かチャンスがあったのではないだろうか?この手ではなく、△7七成香、▲同桂、△7六桂から際どく迫れなかったどうか。

早い終局も予想されたが、終わってみれば121手の大熱戦。時間は17時を迎えようとしていた。

ほどなく対局者が大盤解説会場に来てくれる。大きな拍手で迎えられる。
里見女流名人は松葉杖だが壇上にあがる。

里見女流名人の局後の言葉は割と本音が出る。以下、概要。

「里見女流名人から、この一局の感想をお聞かせください」(畠山七段)

「そうですね。(少し間がある)序盤は少し良いかなと思ってたんですが(少し小声で)、その後、攻め合いになってしまって、ポイントを活かした将棋ができなかったかなと。5三金がちょっと、他の手が分からなくて。打ってしまってから、ここは悪くしてしまったかなと思ってました。」(里見)

「秒読みの局面ではありましたが、ツイッター解説でも形勢不明と言われていました。我々も伊藤さんにチャンスが来たのではないかと。どのように考えられていましたか?」?(畠山)

「序盤から慣れない形になって、自分から3筋の交換をして自分でまた歩を打って、形勢は良くないのかなと。5三金の局面で良い手がちょっと見えなかったので。」(伊藤)

里見女流名人は、すっきり勝ったというような表情ではなく、まだ頭の中で振り返っているようでした。(私が何回か見てきた限りでは)勝っても負けても笑顔を見せる里見女流ですが、今日ばかりは首を傾げながらの応対でした。伊藤流の盛り返しと、自分の着手の正当性が噛み合っていないのかもしれません。

両対局者が対局室に戻り、大盤解説会が終了しました。
地元のマスコミがビデオカメラを回したり、観客にもインタビューしたりしています。昨日の某氏も新聞記者と思わしき女性からコメントを求められています。その後、車に乗せてもらい出雲市駅まで送っていただきました。感謝感謝です。地方はやっぱり車が便利ですね。

翌日は、島根日日新聞のトップに。里見さんは地元のスターです。だからこそ、ぎゃふんと言わせたかった。私の念力も及ばずです。

私は日曜日も宿泊し、月曜に帰宅の途に。
出雲は静かな街でした。せかせかした都会の日常を忘れ、しばしゆっくりさせてもらいました。

 

さらば出雲。また逢う日まで。

(@totheworld)

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第45期 岡田美術館杯 女流名人戦 五番勝負 第1局 大盤解説会に行ってきた

2019年1月20日(日)小雨の箱根
昨年と同じカード、里見女流名人 vs 伊藤女流二段となった第45期 岡田美術館杯 女流名人戦。


大盤解説会は、岡田美術館内 (5F) で行われるため、スマホ、カメラ等は持ち込み禁止となっている。そのため、解説の様子を写真でお伝えすることができない。公式ブログ(http://kifulog.shogi.or.jp/joryumeijin/)を参照してもらいたい。

なお、この日は裏で朝日杯オープン戦(天彦名人、稲葉八段、糸谷八段、藤井七段)、叡王戦(永瀬七段、及川六段)が行われているという、将棋混雑日でもあった。


岡田美術館で行われるのは4年目とのこと。
記録を見ると、過去に岡田美術館で行われた女流名人戦は以下である。

第42期女流名人戦
里見香奈女流名人 対 清水市代女流六段

第43期女流名人戦
里見香奈女流名人 対 上田初美女流三段

第44期女流名人戦
里見香奈女流名人 対 伊藤沙恵女流二段

私は第43期、第44期、そして今回の第45期と3回目の岡田美術館訪問となる。


大盤解説会は13:30から開始する。
プレスの数が多い。報知の北野さん、銀杏記者、内田記者など知られた顔もいる。
愉快な解説の福崎九段、聞き手として香川女流三段、鈴木女流二段、山口恵梨子女流二段、立合の青野九段、理事の清水女流六段も加わり、常時3人で大盤解説が行われるという豪華な布陣。

冒頭から聞き手女性陣のジャブの打ち合いが繰り広げられる。

「最近、王手飛車のことは、ヤマグチって言うんですよー」
「カンナさん、振り飛車には穴熊しかしてないですよね。穴熊しかできないんですか?」

「里見さん、足を怪我していますけど、正座は大丈夫なんでしょうか?」「女性は正座しなくてもお姉さん座りできるから大丈夫だと思います。ちょっとやってみましょうか(床に座る)」「それダチョウみたいですね」「何ですかダチョウってヒドイー」

文字で書くと、何か辛辣な感じを受けるかもしれないが、あくまでネタとして笑いながらである。だが、トゲトゲしさを察した福崎九段が「もー、いがみ合うのやめてーやー」と煽っているのか鎮めているのか分からないトーンで会場を笑わせる。
でも、いやー怖かった。マジ怖かった。女流の戦い(笑)

将棋の方は伊藤女流二段の独特の駒組みで進む。
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/45/joryumeijin201901200101.html(棋譜)


図:33手目 ▲4六銀
「銀を千鳥にというように斜めに進むのが普通。まっすぐ進むと戻れない。この銀立ちに伊藤さんの強い意志を感じる」(清水理事)

図:42手目 △4四歩
控室で香川女流三段が驚く。
「歩交換したいだけでしょ」(山口女流)

図:62手目 △5三角
「先手が角を使いたければ、6六の歩を突いて自分で傷を作ってやってこい、と言ってる」(福崎九段)

以降、後手の飛車角銀桂が全軍躍動で、里見流の捌きが進んで後手が有利に立つ。
捌かせてしまうと、先手の玉形がつらい。先手からの勝負手も冷静にかわして、じりじりと後手が有利を拡大し、そのまま終局。伊藤女流にとっては残念な展開になってしまいました。

終局後、里見女流名人は松葉杖で入場。(ケンケンで来ると福崎九段は仰っていたが)
勝ったこともあって笑顔でした。
「ケガして辛抱強くなったんちゃう?」
(ちょっと間をおいて)「そうかもしれません(笑)」
伊藤女流二段は俯き気味でしたが、次こそは勝ってくれると信じています。

17時を過ぎて大盤解説会も終了。
鈴木女流「今日はみなさんが温かい雰囲気を作ってくれて、福崎九段も魚のように自由に泳ぎ回り、とても楽しい解説会になりました。ありがとうございました。」
「オレ、さかなクンになっちゃったの?ええっ?オレ、さかなクンかー」
というような終わり方をしました。

会場を後にすると、日が沈みつつある夕方の下、ライトアップされた風神雷神図が映えていた。

岡田美術館クリアファイルを頂きました。奇麗!

今年も揮毫手ぬぐい。

楽しかった大盤解説会。
応援している伊藤女流二段は負けてしまいましたが、まだタイトル戦は始まったばかり。
次は出雲での対局。
実は私も出雲に行くことにしています。前夜祭(電話で取り置き)、大盤解説会に参加です。完全アウェイの雰囲気をこのブログで報告したいと思います。

今日も疲れた!
(@totheworld)

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渡部愛新女流王位誕生記念パーティー に行ってきた

渡部愛新女流王位誕生記念パーティー
◆日時:201892日(日)17:30開場 18:00開始

◆場所:銀座 Sun-mi 高松7丁目店

2018年6月13日に里見香奈から女流王位を奪取した渡部愛、そのパーティが開かれる。
タイトル初戦からは約4か月、タイトル獲得からは約3か月経過している。時が経つのは早い。

同郷の女流棋士の奮闘を祝福しない訳がない。
曇り空の東京、銀座に向かう。


(中倉姉妹)

ゲストには髙見叡王、先崎九段、野月八段、瀬川五段と豪華な顔ぶれで、それぞれの祝辞が面白い。あまりネタバレを書かない主義なので詳細は省きますが、野月八段のコーチングについての話が興味深かった。きっと野月先生の指導は超スパルタだと思います。攻めの棋風の先生なので、たぶん相当厳しいキラーパスを出していると思います。それについていく渡部愛さんも相当根性入ってると伺えます。「女流タイトル獲得ではなく、(男性) 棋士に勝てるようになることが目標。はやく私を追い越して欲しい。」と話していたのも印象深いです。



髙見叡王、先崎九段、瀬川五段も祝辞。
NHK のカメラも入っており、10月の将棋フォーカスで放映されるらしいので詳細は割愛。


女流三段の免状。LPSA は中倉代表理事が発行するんですね。



新たな決意を語る渡部愛女流王位。
女流棋界は "渡部愛包囲網" が敷かれ、全ての女流棋士がタイトルホルダー相手に一発入れようと研究しているはずだ。それが追われる立場ということである。更なるパワーアップをしなければ生き残れないことは本人の言葉からも感じ取れた。


「渡部愛クイズ」
出身の小学校は?などのクイズが出される。最後は蒲田道場の方がクイズ王?に。


終始和やかでアットホームな雰囲気のパーティとなり楽しむことができました。
料理も美味しかった。写真撮ってないけど。


参加者に配られたリーフレット。


第4局の自戦解説メモ。


記念扇子。もったいなくて使えない。

第30期女流王位戦は、これから予選、リーグ、決定戦を経て、来年5月には初めての防衛戦を迎えることとなる。果たして誰が挑戦するのだろうか?

皆が「まなちゃん」と呼ぶ親しい空気が流れている。
皆が笑顔で彼女を見守っている。
彼女はそれを素直に受け取ればいい。

20時を過ぎ散会。
私は優しい気持ちを抱き、清々しさを感じながら会場を後にした。
何か不思議な感じだった。
日曜日の銀座には喧噪は無く、静かに佇んでいた。
第29期女流王位戦が、私の中でようやく完結したことに気がついた。

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第20回京急将棋まつり 初日に行ってきた

2018年8月11日 第20回目となる京急将棋まつりに行ってきました。
初日のプログラムは以下の通り(実態に合わせて加筆)
10:45 開会式 (司会)伊藤 明日香
11:00 女流棋士全員で記念写真タイム
11:10

「オープニング対決」
中井広恵女流六段 VS 山田久美女流四段
「解説」斎田晴子女流五段
「聞き手」塚田恵梨花女流1級

13:00 ゲスト棋士 (山崎八段) インタビュー
13:10

「10分切れ負け対決」
和田あき女流初段 VS 塚田恵梨花女流1級
「解説」山崎隆NHK杯

「聞き手」渡部愛女流王位
*勝者は山崎NHK杯と
10分対2分の切れ負け対決

山崎八段・塚田女流 vs 渡部女流王位・和田女流
(ペア・10分切れ負け)

15:00 初級講座 (中村修九段)
17:00

「メイン対局」
渡部愛女流王位 VS 伊藤沙恵女流二段
「解説」山崎隆之NHK杯

「聞き手」和田あき女流初段



今回の京急将棋まつりは、「女流棋士の祭典」と銘打っており3日間通して多くの女流棋士が登場する。


オープニングは女流達人戦として紹介された中井女流六段vs山田女流四段。同世代ということで公式戦でも数多く対局しているようです。解説の斎田女流五段から、居飛車党の両対局者のいずれかが振り飛車を指してほしいと楽屋で注文があったそう。両対局者が対局前のインタビューでけん制しあう。だが実際には結局相振り飛車に。そして両対局者とも相振り飛車はそこそこ経験があると対局後に語っていた。


読み上げは伊藤女流二段。
山崎八段から「変な手を指したら読んでくれないよ!」と両対局者のプレッシャーが入る。



切れ負けならではのスリリングな戦いが繰り広げられ、最後は塚田女流の勝ち。


そして、山崎八段と塚田女流の時間ハンデの早指し対局。
山崎八段が2分、塚田女流が10分。
山崎八段の自称 「0.5秒指し」で時間を使わず序中盤を進め、そのタイミングにつられてしまい塚田女流も超早指しで対応してしまう。
両者の早指しに完璧についていって読み上げをする伊藤女流もスゴイ。


大盤解説が追い付かず堪らず盤面を確認しに行く渡部女流王位。一度、時計を止めて大盤上に再現をする。
結果は山崎八段の鮮やかな攻めがヒットして完勝。塚田女流の敗因は同じペースで指してしまったことと話したように、要所で時間を使いきれなかったのが悔やまれる。

そして時間が余ったということで、急遽ペアの切れ負け対局が組まれることに。

グーとパーで組み分けする。「グーとパーで合った人」(北海道風)という掛け声だったかどうかは覚えていない。


山崎八段は大盤操作+解説も同時に行うということで遠隔で指し手を指示する方式で進める。
そのため何か塚田女流の2面指しみたいな構図に。


10分切れ負けでペアという慣れない対局形式ながら、相居飛車で相掛かりの駒組みから激しい戦いが繰り広げられる。


「相掛かりになって息が合ってるなと思いましたよ。やっぱり師匠から相掛かりを教わってるんですよね?」
「いえ、私、相掛かりは指さないんです。女流ではそういう形にはならないので。」


メイン対局には、懸賞金(京急商品券)が掛かる。
「四回もタイトル挑戦しているのに獲れていないんです!だから対局で悔しさを晴らしたいです!」と意気込む伊藤女流。
結果、154手の熱戦で渡部女流王位の勝ち。
勝負強いです。


最後は、次の一手、詰将棋の懸賞クイズの抽選会。
急遽用意した女流棋士が書いたミニ色紙も景品に。和田さん・・



ということで楽しい初日が終了。
ざっくりですが、こんな感じです。載せきれない写真はツイッターで投稿するかも。

今日も疲れた!

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第29期女流王位戦 開幕局 大盤解説会に行ってきた

(仕事の用事を作り何とか札幌へ)

彼女の将棋を観なければならない。

奨励会を三段で退会し、女流棋士一本となった里見香奈 女流王位。今回防衛するとクイーン称号を得る。
LPSA に所属し着々と実力をつけてきた渡部愛 女流二段。タイトル初挑戦。

両者とも苦難の道を歩んでおり、今回のタイトル戦は象徴的な意味を持つ。
一つのチャレンジが終わり次のステージに立つ里見香奈。今回のタイトル戦が次のステージへのステップとなるであろう渡部愛。
だからこそ、私はこの歴史に1ページとなる日に同じ場所で何かを感じ取ろうと思った。

第29期女流王位戦の開幕局は、渡部の故郷である北海道で行われるということも大きい。
北海道出身の私は、今回ばかりは渡辺女流二段を応援しなければならない。Minerva (LPSA ファンクラブ)には入っていないが、同郷の棋士・女流棋士は常に視界に入っている。

北海道には大地の力があると昔から言われている。
北海道に地に降り立つと、広い台地と澄み切った空気からパワーを感じる。この力が、渡部の将棋に良い作用をもたらすに違いない。

5月9日 朝 薄曇り 
東京と違い、札幌はまだ寒い。早朝や夜は気温10度を下回る。シャツ1枚では寒くコートが必要だ。湿気の少ない済んだ空気は、直接的には肺臓を洗浄してくれ、そして気分的にも心地よさを感じさせてくれる。懐かしい空気感だ。
朝9時に対局は開始されるが、現地大盤解説会は15時から。携帯中継で戦況を確認する。振り駒は歩が三枚で里見女流王位の先手。そして先手中飛車、後手居飛車で戦いが進んでいく。


通称マナスポ:同じ位置から写真を撮影

棋譜 : http://live.shogi.or.jp/joryu-oui/kifu/29/joryu-oui201805090101.html

午後、大盤解説会の会場へと向かう。
開場と同時に100人以上の観客が詰めかけ、終局時には300人を超える。今回に限れば 99% 渡部応援だろう。



残念ながら大盤解説会中の写真撮影が禁止とされたため、休憩中の一枚。

大盤解説会は立ち合いの屋敷九段、聞き手に地元の久津女流二段。加えて、LPSA 代表の中倉さん、帰省中の野月八段、なぜか札幌に遊びに来ていた田村七段が飛び入りで解説を行ってくれる。
野月八段、田村七段共に渡部女流に指導したり研究会をしていたりとのことで、今回も実質応援だろう。

中盤、渡部女流二段の桂馬の成り捨てから激しい展開となり、瞬間的に後手の駒損ながら穴熊の堅さも活かして後手優位に進んでいく。後手から桂馬での角金両取りの局面からは後手がとても指しやすいように思える展開に。ただ、先手は一段目に竜を作り後手の玉に遠方から狙いをつけている。
そんな中、いままで強気で攻めていた後手が 32銀と引き、先手からの43の地点への攻めに対する受けの手を指す。ここで一気に形勢が逆転し先手が優勢となる。将棋は難しい。
以降、棋譜は公式サイトから確認いただけれ分かるが、後手玉は寄りの状態に。

だが、ここで詰めかけた300人強の念力が働いたのか、北海道の大地の力が働いたか、里見女流王位が詰み手順を間違えるという大事件が発生する。
大盤解説会の野月・田村の両先生は、「(負けたけど)良い対局だった。次につながる。」と諦めのコメントをしていた最中のことで、棋譜中継の更新を元に検討を重ねると後手玉が詰まない = 後手が勝つ、ということに気が付き、会場が騒然となる。いや、騒然どころではなく、悲鳴に近い歓声が沸き起こっている。急きょ、(終局に備えて)対局場近くで控えていた屋敷九段も大盤解説会場に戻ってきて、解説に加わり、検討を始める。後手玉はするスルスルと逃げることができ、詰まない! 色々な詰み手順がありそうな局面だけれども、どうやら正解は一つ、23香だけだったようである。

里見女流王位も指してから気が付いたようで、指し手が進まない。
長い時間を費やし、(多分、観念した様子で力なく) 金を打つ。後手はその金を馬で取る。パタパタと進む。あとはどのような終局図にするかどうかだけの問題のようである。

屋敷九段が「ここで飛車を打って投了したらかっこいいね」と言っていた通りになり、114手目の局面で里見女流王位が投了する。


(終局直後の渡部愛女流二段 中継サイトより)

終局後、二人の対局者が大盤解説会の会場に来てくれた。
表情が硬いままの渡辺女流二段は、「中盤は難しく、はっきりと悪手を指した局面もあり苦しかった。次局もご注目頂けるように頑張ります。」と控えめなコメント。
里見女流王位は、「最後の方で、うーん、絶対に詰まないですよね?」と表情柔らかに、吹っ切れたかのような軽い笑顔も見せながら、詰みを逃したことを悔いているよう。「里見さんが詰ませられなかったら、ここにいる誰も詰ませられなかったと思います。」という屋敷九段からの優しいフォローにも、里見女流王位は笑顔で、続けて「酷い手を指してしまい、将棋の怖さを思い知った一局となりました。こんな逆転負けは記憶になく、でも(これだけ明快に間違ったのであれば)切り替えやすいので次も気を引き締めて頑張ります。」と、精神的なショックは無いように見えます。この切り替えこそが強さの秘訣かもしれませんね。北海道で美味しいものを食べて英気を養ってください。


会場を後にすると、外の気温は 8 ℃。北海道の夜はまだまだ寒い。でも、今日は本当に熱い戦いを見ることができた。
今日は渡部愛女流二段の応援、でも、里見香奈女流王位も応援している。
今回のタイトル戦は、どちらが勝っても、人生の節目となりそうなタイトルとなるであろう。だから私は見守りたい。今回の二人の戦いの行方を、女流棋界の新しい未来を。


#大盤解説会
今日も疲れた!
明日は仕事してから横浜に帰るよ!

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第3期 叡王戦 第1局 現地大盤解説会に行ってきた

始まりは尾張名古屋の第3期叡王戦。
昨年の第2期叡王戦・電王戦の後、タイトル戦になることが発表された。それから1年、タイトル挑戦者は金井恒太 六段、高見泰地 六段に決まり、いよいよタイトル戦の火蓋が切って落とされる。

第2回電王戦から将棋を指すようになった私は、機会があれば電王戦、叡王戦の大盤解説に足を運んでいた。今回の歴史の1ページを見逃すわけにはいかない。対局は土曜日だし、名古屋ならいける範囲だ。

2018年4月14日 名古屋 曇り

[名古屋城を歩く]
朝、新横浜から新幹線に乗り名古屋へ。目指すは名古屋城。

名古屋城に着き、探すのは対局会場である茶席。

名古屋城内に発見するも、ここから先は入場できず。
周辺から眺めてみる。 


名古屋城の後ろ側に位置し、観光客はほとんど来ない。閑静。

せっかくなので天守閣に登り、上から茶席を眺めてみる。

[名古屋飯]
せっかく名古屋に来たのだから名古屋飯を食べたい。
城外のすぐ隣にレストラン街があり、ニコ生の中継では中澤女流が紹介していた場所。
大盤解説会前に腹ごしらえすることにする。

鰻大好きなので、迷うことなくひつまぶしを食べに行く。
 
私が食べたのは、備長ひつまぶしの上ひつまぶし。
鰻を炭火で香ばしく焼かれている。言うまでもなくとても美味しい。
(金井六段の昼食と鰻自体は同じだろう)

[大盤解説会場へ]

名古屋城の入り口からも会場となる KKR ホテル名古屋 が見える。
12時ぐらいに会場に着き開場を待っていると、あれよあれよと人が増えていき、12時半開場の前に既に100人を越える観客が列をなすことになった。用意されている席は100席あるかどうか。そして、実際、最大でたぶん50名ぐらいが立ち見となったように思う。運営としては予想外の人出だろう。
大盤解説の来客数予想というのは難しい。半分ぐらいしか埋まらないこともあるし、立ち見になることもある。


今回は叡王戦スポンサーから嬉しいお土産が提供された。
マカフィーは先着30名。



13時となり、解説 山崎隆之 八段、聞き手 長谷川優貴 女流二段のコンビで大盤解説会が始まる。

山崎八段はトークも攻めの棋風で会場を沸かせる。

長谷川女流は大忙し。

福崎九段からの質問に「好きな芸人はサンドイッチマンさんです。」と答える長谷川女流。なんでそんな話になったっけ?
なお、ニコ生放送される前に、この写真の左手前に写っている子どもが「王将って歌知ってる(福崎九段)」の問いを受けて「王将」(村田英雄)を歌うというハプニングがある。この出来事を経て、福崎九段が「王将物語」の一節を歌うこととなる。

戦型は事前の大方の予想通り「横歩取り」。
数手で公式戦では前例のない形となり、1手を慎重に指すスローペースとなる。
名人戦に続き、タイトル戦での横歩取りで、観る側としては難解過ぎてついていけない。形勢判断も難しく、1手ごとというよりは10手先ぐらいも見据えての良し悪しが検討される。

途中地震がありましたが、名古屋城付近は微動でした。震度1ぐらい。

現地の棋士が代わる代わる解説会場に登場する。

なぜか千田六段と佐々木四段も会場に来てくれる。フットワークが軽い。

佐々木四段の今日のネクタイは高見六段からお祝いで貰ったものとのこと。


[終局へ]
対局は既報の通り高見六段の勝ち。
夕食休憩前までは互角あるいは先手やや指せるぐらいの形勢と思われたが、金井六段の千日手を狙ったと考えられる金打ちから、ほぼ一直線に形成の針は高見六段に傾いた。
横歩取りは恐ろしい。

山崎八段は、「通常はタイトル戦は取れなければ元に戻るだけなのだけど、今回は違う。勝った側は人生が変わる。取れなかった側の喪失感が大きすぎる。」と言う。金井六段は C1、高見六段は C2 と順位戦では下位で、タイトル取る取らないでは差が大きすぎるとのこと。
叡王戦は序列3位となるタイトル戦。上には羽生竜王、佐藤名人しかいない。それ以外の棋士に対しては王将(上座)を持って指せる。それが将棋の世界。豊島八段は「どちらも応援しない」と笑って答えていたが、そりゃそうだろう。棋士同士全員がライバルなのだ。どんなタイトルだって他の人が取れば悔しいに違いない。

秒読みになることなく終局。
ニコ生の台本では、21:00 までタイムスケジュールが書かれていた。予想よりは早い終局だったかもしれない。

大盤解説会が終わり、解説・聞き手の両者は会場を後にしたものの、ロビーでツーショット(長谷川・中澤とのスリーショットも)写真の要請に応えていた。疲れているはずなのに、棋士・女流棋士皆さんが笑顔。こうした地道なファンサービスが確実に将棋ファンを増やしていくのでしょう。

会場を後にすると、名古屋の夜は冷たい雨となっていた。
私は「初戦に負けた方がタイトルを取る」と予想していました。でも金井六段の負け方がちょっと気になります。でも、きっと次戦は体勢を整えて戦ってくれることでしょう。せっかくの新しいタイトル戦で、且つ、後ろの方では持ち時間が違ってくるので、ぜひとも第7戦までもつれ込んで欲しいものです。

次戦は4月28日 福岡。楽しみ。

今日も疲れた!






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